プロダクションノート

続編映画化決定

『囚われの殺人鬼』決定の流れ

2018年に公開された北川景子主演の映画『スマホを落としただけなのに』。「SNSミステリー」という、強烈に“現代”を感じさせるジャンルを開拓した本作は、スマホ世代の若者を中心に瞬く間に話題を呼び興行収入19.6億円というメガヒットを記録した。
「映画化を決めた時は原作の知名度が今ほどなかったのですが、タイトルも含め、キャッチーであることは確信していました。ローバジェット作品なので、当初はサブカル的なヒットを期待していましたが、北川さんを筆頭に魅力的なキャスト陣が揃ったこともあり、見てくれたお客様の口コミで人気が広がっていったというのがこの映画の大きな特徴だと思います」(企画/プロデュース=平野隆、以下平野P)
前作の公開前に、原作の続編「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」(宝島社文庫)が刊行。「前作の映画は、原作以上に加賀谷のキャラクターを膨らましたんです。なので、もし続編映画を作るなら刑事・加賀谷を主人公にしたいなとは漠然と思っていました。前作がヒットしたことで、これで続編が作れる!という嬉しい確信を得ることができたという流れです」(刀根鉄太プロデューサー、以下刀根P)
「続編を作る限りは、前作を超えるものを!」という全員の熱は、脚本作りから始まった。「脚本開発には前作以上に時間をかけました。謎の人物“M”の正体に迫っていくストーリーラインなど、どこから突っ込まれても必ず説明ができるような理論武装をするため、全員で知恵を絞りましたね。前作はかなりとがった内容がヒットにつながったこともあり、今回もきれいにまとめるのは絶対にやめようと決意していました。“大ヒット映画の続編として置きにいかない”ということは常に意識していた気がします」(平野P)

キャスティング

千葉雄大と成田凌の演技合戦!
そして新たなヒロイン白石麻衣

前作の段階で “表裏一体”とも思えるキャラクターだった加賀谷(千葉雄大)と浦野(成田凌)。刑事と殺人鬼という真逆の立場でありながら、底知れない闇を共有する2人は、前作の深い余韻にも繋がっている。「前作で、加賀谷が浦野を取調室で尋問するシーンの空気感が想像以上に素晴らしかったんです。アーティスト同士の闘いがあった。続編ではこの関係性をさらに発展させたものにしたかった」(平野P)
これまで多くの映像作品に出演している千葉だが、意外にも全国規模の映画での単独主演は初。「ご本人はかなりプレッシャーを感じられていたようですが、そんな千葉さんを周りが支えようとすることで、 “チーム戦”の色合いが強かったように思います。前作の主演だった北川景子さんも千葉さんに信頼を置かれていらっしゃいますし、彼は本当に愛されキャラの人。そんな千葉さんがあの人懐こい笑顔を封印して、常に緊張感をもって臨まれていた。そのぶん、ラストの回想シーンでのみ登場する前髪を下した千葉さんの笑顔は、ものすごい破壊力をもっているので是非お楽しみに!」(刀根P)
一方の成田も、この数年で引く手あまたの人気実力派俳優に成長した。「浦野というキャラクターは、前作で圧倒的な支持を得たダークヒーロー。それを今回さらにパワーアップさせるため、ビジュアルもガラリと変え「“NEW”浦野」としてスクリーンに登場させたいと思っていました。次のステージにいってほしかった。僕は成田さんをカメレオン俳優だと思っているし、いろんなところにアンテナを張っている人だとも思います。今の時代のリアルな空気を知っているからこそ、お客さんも彼についていきたくなるのではないでしょうか」(平野P)
そして加賀谷の恋人である新ヒロイン=美乃里には、男女問わず支持される白石麻衣を抜擢。映像出演作はそれほど多くないものの、クライムサスペンスのヒロインに不可欠な、クールな美貌と演技への高いポテンシャルに、製作陣は「彼女しかいない」と迷わずオファーをした。「経験上、グループのセンターを張っている人というのは何かしら特別な力を持っていると思うんです。女優としての覚悟が必要なハードなシーンが用意されていましたが、それを承知のうえで受けていただいたのは嬉しかったです。この作品が白石さんにとって女優としての飛躍の1本になるべく、彼女を魅力的に映そうというのは我々の共通目標でもありました」(平野P)

撮影エピソード

静かな熱がみなぎる撮影現場

撮影は2019年6月から7月まで、関東近郊を中心に行われた。もちろん監督は中田秀夫が続投。「監督をはじめ前作から続投したスタッフと、今回合流してくれたスタッフの混成チームではありましたが、一致団結して面白いものにしてやろう!という気合がみなぎっていました。皆、すごくノッていましたね」(刀根P)そんな中、主演として最後まで闘っていたのが千葉。「千葉さんはずっと肩に“主演”という重いプレッシャーを背負っているように見えました。でも追い詰められていく役でもあったから、そのプレッシャーが良い方向に作用したとは思っています」(平野P)撮影中、平野Pは千葉の意外な一面も垣間見たと言う。「千葉さんのパブリックイメージといえば中性的でかわいらしいものだと思いますが、実は男らしくて強い芯を持っている方。あと尋常じゃないくらい真面目な人だとも思う。一緒にいてどれが本当の千葉さんなのか分からなくなる瞬間があったし、すごく多面的なところは加賀谷と似ているのかなという気がしました」
千葉と対照的だったのは成田の佇まい。彼の撮影初日は、いかにも“殺人鬼・浦野”らしいシーンからのスタート。そこで浦野として感覚を一気に取り戻したという成田は、「いつもイキイキされていました(笑)」(刀根P)。「特別留置場のシーンに移行してからは、特に楽しそうでしたね。千葉さんとは本当は仲が良いのですが、撮影中はあえて距離をとってらっしゃる様子でした」
2人が緊迫の対峙を重ねる特別留置場は、山梨県の廃校の体育館に組まれた大規模なロケセット。愛する人のために事件解決を急ぐ加賀谷と、囚われの殺人鬼となった浦野が奇妙な相棒関係を結んでいく様相が生々しく活写されていった。
一方、加賀谷のために身体を張って捜査に協力する覚悟を決めた美乃里。前半はチャーミングで等身大のOLを演じる白石だが、後半になるにつれ予想を大きく上回る危険にさらされていく。「どんなシーンの前であっても、彼女は一切動じないんです。いつお会いしてもあの笑顔だし、いい意味で、迷ったり悩んでいる様子も見せなかった。あのキモの据わり方はすごいと思うし、今後が本当に楽しみな女優さんです」(平野P)
撮影最終日には緊張の糸がほどけたのか、白石含む全員の前で思わず涙したという千葉。愛される座長としての確かな吸引力は、しっかりとスクリーンに焼き付いている。

衝撃のSNSミステリー 
スマホの恐怖は
拡散し続ける・・

ますます広がり続ける
“スマホワールド”

2018年11月に発売された原作『スマホを落としただけなのに』と『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』は、シリーズ累計78万部を突破中のベストセラーに。そして1月9日には待望のシリーズ3作目『スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス』が発売。コミカライズ、ラジオドラマ、舞台、と驚くほどのスピードで広がり続けるスマホシリーズ。映画で描かれる”刑事×殺人鬼“禁断のタッグの行方は?

観る者の期待を裏切り続ける“スマホワールド”から、あなたはもう抜け出せない・・・。